
こんにちは。ランスマライターのももです。
ランニングをする時、正しいフォームの習得が記録を上げるための大切な要素ですね。
フォームと同様に、足がどのように着地するかも、パフォーマンスに大きな影響を与えることをご存知ですか。
例えば、ランニング中、骨折や捻挫はないのに、なんとなく足の調子が悪い、足首が痛いなどということはよくありますよね。
これがもし、足の外側で着地していることが原因だったら???
今回は、ランニングやマラソンで、足の外側を使って着地することがどんな影響を及ぼしているのか調べてみました。ケガや故障を防ぐために、ぜひ読んでみてください。
目次
かかと着地とミッドフット走法
ランニング初心者のうちは、着地を意識することはまずないものですが、ランニングは奥が深く、足の着地の仕方一つをとっても、パフォーマンスにいろいろな影響を及ぼします。
かかと着地
いくつかの着地方法がありますが、一般的な走り方は「かかと着地」です。これは、ヒールストライク走法とも呼ばれており、体の構造上ごく自然な動きによるもの。
かかとの外側で着地し、土踏まずの外側を通って母指球まで体重移動し、母指球を使って蹴り出しています。
足の裏全体の中で自然に体重移動が行われることで、蹴り出すための余分な筋力が必要なく、ふくらはぎやアキレス腱への負荷が少なくて済みます。
ミッドフット走法
もう一つポピュラーな走法に「ミッドフット」があります。
これは、足の中足部から足裏全体を使って着地する走り方です。
かかと着地と比べて、体の上下運動が少なく無駄なエネルギーを使わずにスピードアップできるというメリットがあります。ある程度ランニングにに慣れた上級ランナーに人気があります。
足の外側で着地するとはどういうこと?
「足の外側で着地する」とは、砕いて言うと「着地時に足の外側よりに体重が乗っている」という状態を意味しています。蹴り出す時には母指球を使って蹴り出すため、足の外側に体重を乗せて着地した時には、そこから母指球まで体重移動が行われています。
この視点から、「かかと着地」を見てみましょう。
かかと着地では、かかとの外側から着地に入り、土踏まずの外側を通って、母指球へ体重が移動していきます。
次の「ミッドフット走法」はどうでしょうか。
ミッドフット走法は、中足部で着地をし、ほぼ同時に足裏全体で体重を支え母指球でけり出すというイメージです。
ここで注意したいことが一つ。
ミッドフット走法は、足裏全体での着地と言われているものの、時に、
中足部の中でも足の外側よりで着地してしまう「外側ミッドフット」になっていることがあります。
この場合、かかと着地と同様に外側着地のリスクを抱えてしまいます。
参考:ミズノ発見隊:TVドラマでも注目の走り方、マラソンやランニングの“ミッドフット走法”とは?
プロネーションとは?
上述のように、外側で着地したとき、母指球に向けて体重を移動しますね。
この時、足底を内側方向へ回転させる回内運動がおこります。これをプロネーションと呼んでいます。かかとが内側に倒れ込むような動きです。
なぜこのような運動が起きるかというと、着地の衝撃を緩衝するためです。
ご存知の通りランニングをしている時には、着地の際にひざや腰にかなりの衝撃がかかります。そこで、母指球に体重が移動する時、足(かかと)を内側へ回転させ、その衝撃を分散、緩和するのです。
3つのプロネーション
プロネーションはかかとの倒れ込み度合いにより、大まかに3つにわけられます。
ニュートラルプロネーション
かかとの倒れ込み度合いが適度で、余分な力がかかりにくい状態を言います。スムーズな足運びができ、故障のリスクも比較的少ないでしょう。
オーバープロネーション
着地の際、かかとが過度に内側に倒れ込んでいる状態です。
足の外側で着地しているランニングでは、外側に乗った体重を内側へ強引に移動させようとする力が強く働き、オーバープロネーションになる傾向があります。
オーバープロネーションでは、着地が不安定になりやすく、膝への負担も大きくなりがちです。脚の筋肉や関節にも負荷がかかり、ケガのリスクがとても高いです。
アンダープロネーション
着地の際、かかとの内側への倒れ込み度合いが浅い状態です。着地による衝撃の分散が十分にできず、大きな着地衝撃を直接足や身体が受ける可能性があります。
そのため、身体への負担が大きくなる傾向にあり、ケガや故障のリスクもあります。
外側着地のランニングはケガのリスクが高まる!
ランニングによる衝撃を緩和するプロネーションですが、状態によって、ケガや故障の原因となってしまうことがわかりました。
特にケガのリスクが高いのは、まさに、外側で着地した時。
外側で着地するのランニングでは、足の外側へのねじれが強いため、内側へ倒そうとする力がより強く働く傾向にあります。いわゆる「プロネーションの加速」です。
外側着地によるケガのリスクとは、このプロネーションの加速により、オーバープロネーションが起こりやすくなることです。
初心者ランナーにおすすめの着地方法
オーバープロネーションを避けるために、着地方法を変える人もいます。初心者におすすめの着地方法は、
「ミッドフットで平行に着地する走法」です。
同じミッドフットでも、外側ミッドフットにならないよう、地面に対して足を平行に着地させることがポイントです。
・母指球から着地するような意識
・振り出し足を、重心の真下に下ろすような意識
このようなイメージをもって着地すると、その結果として足裏全体が平行に着地しやすいです。
着地方法の転換はウォーキングで慣らそう
そうはいっても、ランニングフォームの変更同様、着地方法を変えることは容易ではありません。着地ばかり意識していると、フォーム自体がバラバラになり自然な走りができない可能性があります。
また、大腿部(だいたいぶ)裏側の筋肉強化なども同時に行わないと、身体がついていけません。
急なフォーム転換はケガにつながる可能性も高いので、メリットやデメリットをよく考慮する必要があります。
どうしても着地方法を変えたいという人は、まずはウォーキングからはじめてみてはいかがでしょうか。日常生活の中で歩くときでもよいでしょう。着地を意識し、足裏全体で着地するとはどういうことか?を、身体で覚えていくことからはじめましょう。
オーバープロネーションを防止するランニングシューズ
アシックス GEL-KAYANO 26 PEACOAT/SAFETY YELLOW
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マラソンや長距離そうに対応したクッショニングシステムと安定性を発揮する機能満載のモデル。オーバープロネーションに対応し、走行安定性を高めるDUOMAXを内蔵しています。
ニューバランス NB HANZO U M B2 ブラック/レッド
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フルマラソン完走や、ウルトラマラソンなど超長距離レースに対応する機能満載。踵部内側をTPU素材で補強、あるいはミッドソール硬度を高めることで、内側への過度な倒れ込み(オーバープロネーション)を未然に防ぐ構造になっています。
プーマ スピード600 イグナイトウィメンズ
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プーマ独自の次世代ミッドソール素材「IGNITE」を搭載し、クッション性と反発性を確立したモデル。Engineered stability Zoneが安定感を生み出しオーバープロネーションを予防します。
ランニングの外側着地対策で、パフォーマンスをアップ
ランニングの着地方法は色々ありますが、外側での着地はオーバープロネーションの原因となります。
時間をかけて走法の転換をするもよし、またはオーバープロネーション防止用のシューズを使って、ケガや故障を防ぎましょう。
ランニングのケガを予防する具体的な対策はこちらでチェックしてください!