
看護師ランナーのしまづです!
「LSD」というトレーニング方法をご存じでしょうか?LSDのアルファベットはそれぞれ、「Long(長く) Slow(ゆっくりな) Distance(距離)」を意味しており、ゆったりとしたペースで長距離・長時間を走るトレーニングです。
独特なトレーニング方法のLSDには、様々なメリット・デメリットがあります。特徴をしっかりと掴んで、あなたのトレーニングの目標と照らし合わせていけば、きっとトレーニング効率UPに繋がりますよ。
今回はLSDについてメリットやデメリットを紹介し、どのような方に向いているかを説明します。併せて、LSDのトレーニング時にあると便利なアイテムについても説明しますので、ぜひ参考にしてみて下さい!
目次
最近、再注目されているLSDとは?
改めて、LSDとは長距離・長時間を目標とし、会話ができるくらいのゆっくりとしたペースで行うトレーニングです。距離や時間に関する定義はありませんが、一般的には60分以上かけてゆっくりと行うランニングを指します。
とは言っても、人によってレベルは異なりますので、慣れない内は30分程度の時間を目標とするLSDもありです。
大会用の本格的なトレーニングの合間の調整としても用いられる場合があります。初心者から上級者まで、様々なランナーが取り入れているトレーニングがLSDです。
LSDランニングに向いている人・向いていない人
では、どのようなランナーにとってLSDが有効であり、向いているのでしょうか。それは、トレーニングの目標によって異なります。LSDが有効な場面を見ていきましょう。
短距離走よりも長距離走向き
LSDは短距離ランナーよりも、長距離ランナーに向いたトレーニング方法です。
ゆったりとしたペースで長距離・長時間のトレーニングを行い、筋持久力を高めます。それと同時に、「長距離走っても疲れにくいカラダ・フォーム」が自然と身につきますので、長距離走が得意になっていきますよ。
速筋ではなく遅筋で走る
「遅筋」とは、酸素を消費する運動時に使用される筋繊維です。遅筋を鍛えることで持久力UPの効果が期待できます。
一方で「速筋」は、酸素を使用しない瞬発的な運動時に使用される筋繊維です。速筋を鍛えると、短距離走やジャンプなどの運動能力がUPします。
LSDでは遅筋を使用して走り、持久力が鍛えられます。そのため、長距離走のための筋持久力UPをトレーニングの目的としたい方に向いていると言えるでしょう。
初めてでも大丈夫!まずは慣れよう
「1時間も走ったことがない…」と不安に思う方もいるかもしれません。でも、大丈夫です!
長距離の経験が少ない方は、まずは30分以内の短い時間・距離をゆっくりとしたペースで走ることから始めてみましょう。
そして、慣れてきたら40分、50分と少しずつ時間を延ばしていきます。周囲の景色を楽しめるくらいの余裕があるペースで取り組んでいくと良いですよ!
LSDのメリット・デメリット
もちろんLSDも万能なトレーニングではありません。メリット・デメリットがありますので、あなたのトレーニング目的に沿っているかチェックしてみて下さい。
メリット①有酸素運動能力の向上
LSDは会話できるくらいペースで行う有酸素運動です。そのため、長距離走に欠かせない有酸素運動能力の向上が期待できます。
たまにランニング中にカラダが温まってきて、ペースを上げてしまう方がいます。ペースが乱れるとLSDは正しく効果を発揮できませんので注意が必要です。
メリット②マラソンに必須の遅筋トレーニングに
遅筋は長距離マラソンに欠かせない筋肉です。特にヒラメ筋はカラダを支える大切な筋肉であり、遅筋の割合が高いため意識的に鍛える必要があります。
前脛骨筋(すねの外側の筋肉)は、つま先を持ち上げ、ランニング時の衝撃で疲労していきます。ですので、遅筋を鍛えていけば、長距離マラソンにも耐えうるカラダになっていきますよ。
デメリット①まとまった時間が必要
LSDは長距離・長時間を目標として行うトレーニングである性質上、どうしてもまとまった時間の確保が必要です。
「それなら時間を短く設定すれば良いのでは?」と思われるかもしれません。たしかに、その意見も一理ありますが、時間を気にしてLSDを行うと、焦りが生じてペースやフォームを乱す原因となってしまいます。
LSDのポイントの一つとして、ペースを乱さないことが挙げられます。しっかりと時間を確保し、気持ちにゆとりを持ってトレーニングに臨みたいところです。
デメリット②フォームが崩れやすい
一定のペースでゆっくりと走ろうとすると、慣れていない内は手足の動きが小さくなり、小さな筋肉で走ろうとするためフォームが崩れがちです。
LSDトレーニングを行う際は、いつも以上にフォームを意識する必要があります。場合によっては、LSDの後に短い距離でスピードを上げて走る「ウィンドスプリント」を取り入れてみるのも良いかもしれません。
LSDは老化しにくい?普通のランニングとの比較!
激しいランニングによって発生する活性酸素は、老化の原因となることがあります。美容目的でトレーニングを始めたのに、かえって逆効果になってしまうことも珍しくありません。
その点、LSDは低負荷なトレーニングであるため、活性酸素が発生しにくいのが特徴です。他にも、毛細血管を発達させ、脂肪燃焼効果も期待できます。
LSDが普通のランニングと比べ、老化対策に有効な点をご紹介します。
老化により減少する毛細血管を発達させる
老化により衰えていく毛細血管をLSDによって、元気に復活させることが可能です。毛細血管がしっかりと機能していると、カラダの隅々まで水分や栄養素が運ばれるため、若々しい見た目でいられます。
また、毛細血管の発達によりカラダ中の疲労物質の除去がスムーズになり、疲れにくい体質づくりにも繋がります。疲れにくい体質になるとトレーニングが楽しく継続でき、効果も出やすくなりますよね。
脂肪燃焼に効果あり!
脂肪燃焼には酸素の供給が欠かせません。息が切れるような激しいトレーニングでは、脂肪燃焼に使う酸素が不足するため、代わりに糖質が消費されていきます。
その点、LSDでは息が切れないペースでトレーニングをしますので、しっかりと脂肪が燃焼されていきます。
また、息が切れないという点においてはウォーキングも同じです。しかし、LSDの方がウォーキングよりもカロリー消費量が多いため、やはり短時間での脂肪燃焼には有利と言えます。
無理なく続けられ、やる気に溢れ好循環が生まれる
距離やペースを目標としたトレーニングで挫折した経験は、多くのランナーが経験したのではないでしょうか。その点、LSDは時間を目標として、自分が心地よいペースでトレーニングをするため、無理なく続けられます。
トレーニングを継続できると、それが自信に繋がり、やる気が溢れてくるという好循環に繋がります。
どのようなトレーニングを継続が前提であり、続けないことには効果は望めません。挫折経験のあり不安なランナーこそ、LSDで成功体験を積み重ねると良いかもしれません。
LSDランニング初心者におすすめのマスク・キャップまとめ
LSDランニングは長時間のトレーニングであるため、身に着けるアイテム選びがとても大切です。特に感染対策として装着するマスクや、日焼け防止用のキャップはアイテム選びによって。
最後にこれらのアイテムについて説明します!
LSDは「呼吸のしやすさ」が大事!
新型コロナウイルス感染症対策として、屋外のトレーニングであってもマスクは欠かせません。なぜなら、3密になっていない状況であっても、トレーニング中は呼吸が荒くなり、飛沫を拡散させてしまうリスクが高いからです。
とは言っても、トレーニング中は日常生活で装着するような不織布マスクでは、息苦しくてたまりませんよね。ですので、LSD中に装着するマスクは、「呼吸のしやすさ」を重視して選ぶのがおすすめです。
また、「Buff(バフ)」と呼ばれるチューブ状の伸縮性のある布が、コロナ禍で注目されています。息苦しさが気になる方は、チェックしてみましょう!
紫外線の影響も心配…
LSDはトレーニング時間が長くなりがちなので、紫外線(UV)の影響も気になるところですよね。特に紫外線量がピークを迎える夏場などは、対策をしておかないと肌へのダメージが大きくなってしまいます。
また、UVが目に入ってしまうと疲労の原因にもなります。ランニングのパフォーマンスを落とさないためにも、UV対策は必須と言えます。
顔・目へのUV対策には、ランニングキャップが必須です。ランニングキャップはUVだけでなく、雨や雪を防げますので年中通して活躍してくれますよ!
過去記事の紹介
「オシャレなBuffをチェックしたい!」という方は、以下の記事がおすすめです。LSDを継続するためにも、装着するだけでテンションが上がるようなアイテムを購入してみるのもアリかもしれません。
「ランニングキャップの選び方を知りたい!」「どんなアイテムがあるの?」という方は、以下の2記事があなたの悩みを解決してくれますよ!
レディース用ランニングキャップの正しい選び方と6つのメリット
日焼け対策万全!UVカットレディースランニングキャップの特徴とオススメ10選
まとめ
今回はLSDについて、メリット・デメリットやどのような方に向いているのかを説明しました。
どのトレーニングにも共通して言えますが、期待する効果を正しく理解し、自分の目的に合っているかが大切です。
ぜひ、あなたのトレーニングの目的を見直し、LSDトレーニングという選択肢を有効活用してみて下さい!