
ランスマライターのサトウカエデです。
ランナーにとって、足の故障は避けたいもの。骨折のような大きなケガはなくても、走り続けることで膝や足裏の痛みを訴えるランナーは少なくありません。
過去にハーフマラソンを走った私も、練習で走行距離を重ねるうちに、膝に痛みを感じることがありました。
故障を防ぐには、どうしたらいいでしょう。今回は、ランニングをするなら知っておきたいケガを避けるランニングフォームと、着地法についてご紹介します。
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目次
意外に多い!?静かにランナーに忍び寄る膝の痛み
ランナーにとって、足のケガは切っても切れない関係です。とくに多いのは、膝の痛みを訴えるもの。
はじめはランニング中や直後に軽い痛みを感じる程度だったものが、酷くなると歩くだけで痛むようになることも。
この膝の痛みは、ランナーズニーもしくは腸脛靱帯炎とよばれます。走りはじめのランナーだけではなく、長年ランニングを続けている人にも見られる症状です。
膝の痛みは、太ももの外側を覆う靭帯が炎症を起こすことが原因と考えられています。
つまりは、膝の使い過ぎが炎症の元。軽度であれば、休養することで膝の炎症が回復します。
しかし、根本的には膝にかかる負担を減らすことが重要です。
そのために、正しいランニングフォームや体への負担を軽くする着地法を学ぶ必要があります。
膝痛の原因と対処法もぜひ一度学ばれてみては?
「まっすぐ」な走り方が、膝の負担を減らす
なぜ、正しいランニングフォームと膝への負担が関係するのでしょう。
正しいランニングフォームとは、左右や上下に体がぶれず、走る力をまっすぐ進行方向に伝えられる走り方のことをいいます。
右や左にふらふらしたり、ぴょこぴょこと体が跳ねたりしません。足が交互にスライドすることで、前に進む力を地面から体へと流れるように伝えていくのが負担の少ない走り方です。
しかしながら、誰もが最初から正しいランニングフォームで走れるわけではありません。
着地した際の足の向きや、後ろに蹴りだした足の方向が左右にぶれてしまうのは、初心者によくあるフォームです。
まっすぐにつま先を前に向けて着地できない。まっすぐに後ろに蹴りだせないと、体の衝撃がうまく逃がせず膝に大きな負担がかかります。
たとえ、1回は大したことがなくても、走り続けるなかで何千回、何万回と膝にダメージが蓄積されていきます。
とくに、筋力の少ない女性は後ろ脚を蹴りだす際に左右にふらつきがちです。フォームの乱れが、足の故障の確立を高めてしまいます。
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着地法で、筋肉への負荷が変わる
もう一つ、筋肉の負担と大きく関係しているのが着地法です。
マラソンには、以下の3つの着地法があります。
・ヒールストライク(かかとから着地)
・ミッドフット(足全体で着地)
・フォアフット(つま先から着地)
どれがダメというわけではありません。どの着地法にも、メリットとデメリットがあります。
それぞれの特徴をみてみましょう。
ビギナーに多いヒールストライク
かかとから着地するヒールストライク走法は、一般のランナーに多くみられる走り方です。
とくに着地法を意識したことがない場合、この着地法で走っている方が多くいます。
体に無理のない着地法で走れる一方、かかとから地面に接するこの走り方は負荷を多くかけがち。
足の裏が地面に接する時間が長いため、それだけ足の筋肉に衝撃や負担がかかります。
フルマラソンのように長い距離を走ると、筋肉に伝わる負荷はより大きくなるでしょう。
エネルギーロスを減らすミッドフット
ミッドフット走法とは、足裏の中心部を使い足裏全体で地面に接する着地法です。
体の上下動を減らし、走り方を安定させることができます。また、足裏全体で衝撃を吸収するため、筋肉への負荷も少なくなります。より効率的に走れる着地法です。
サブ4やサブ3を目指す市民ランナーは、ぜひ取り入れたい着地法といわれています。
トップランナーのフォアフット
フォアフット走法とは、つま先から着地する走り方です。
アフリカのトップランナーが、このフォアフットで走るという研究により近年注目されるようになりました。
地面との接地点が少ないため、走るスピードを殺さずに走り続けることができます。
さらに、ミッドフット走法よりもつま先からのフォアフット走法のほうが、膝への負担を軽減できるといわれています。
意識しすぎは危険!体に合ったフォームで走ろう
このように、
ヒールストライク
↓
ミッドフット
↓
フォアフット
という順番で、筋肉への負担が軽減されていくと考えられています。
しかしながら、すべてのランナーがフォアフットを目指すべきかというと、一概にもそうはいえません。
なぜならば、フォアフットで走るにはフォアフットに適したフォームや筋力が必要だからです。
また、着地法は頭で考えて身に着けられるものとも違います。特に、意識しすぎるのはよくありません。
走行中にいつもと違う筋肉に力が入り、ケガを引き起こす原因になります。
まずは、あなた自身がいまどのような着地法とフォームになっているのか、確認してみましょう。
そして、体幹が左右や上下にぶれていたり、膝に負担がかかるような走り方になっていたら、徐々に問題点を改善していきます。
着地法の練習をするなら、短い距離から始めるのが理想的です。
ケガなく走り続けるために、フォームの見直しや筋力トレーニングを
着地法一つで、走れる距離やスピードが変わります。
ただ、やみくもにプロの走り方を真似するだけが最適とはいえません。
足のつま先がどの方向を向いて着地しているのか。後ろに蹴りだした足はどのようになっているのか。
左右に体がふらついていないか、腕の振りやフォームの基本を振り返ってみましょう。
体への負担が少ないフォームを身に着けることで、長く走り続けることができます。
第三者に走り方をチェックしてもらったり、ランニング以外の筋力トレーニングが、あなたの走りをレベルアップさせてくれるでしょう。
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