腸脛靱帯炎(ランナーズニー)の原因と痛みを取り除く3つの対処法

腸脛靱帯炎(ランナーズニー)の原因と痛みを取り除く3つの対処法
2019年2月25日 サトウ カエデ

ランスマライターのサトウカエデです。

ある日、走っていると膝が痛い…
それ、もしかしたら「腸脛靱帯炎(ランナーズニー)」かもしれません。

 

ランナーに多い膝の故障。多くの場合、走り方や筋力が関係しています。

ほおっておくと痛みが酷くなり、ドクターストップがかかってしまうことも。

 

膝が痛み出したら「大したことない」と思わず、冷却や柔軟運動をするなど適切な対応が肝心です。

今回は、ランナーズニーの痛みの対処法を3段階に分けてご紹介します。

 

 

膝が痛む腸脛靱帯炎(ランナーズニー)とは?ビギナーも上級者も要注意!

膝の故障や痛みは、ランナーにとって悩みどころです。

腸脛靱帯炎(ちょうけいじんたいえん)とは、別名ランナーズニーと呼ばれます。

ランニング初心者だけではなく、何年も走りこんでいる上級者にも起こりうる膝の故障です。

 

ランナーズニーの痛みには、いくつかの特徴があります。

・膝の外側が痛くなる
・レントゲンで骨には異常が認められない
・はじめの頃はランニング中だけ痛む
・酷くなると、足を曲げ伸ばしただけで痛む

 

はじめのころは、ランニング中に痛むだけだったものが、悪化すると日常生活に支障をきたすように。特に、階段を下りるときにひどく痛むといわれます。

 

ランニング中に少々痛むだけなので放置していたら、酷くなってしまうケースもあります。

 

 

腸脛靱帯炎(ランナーズニー)の痛みはなぜ起こる?原因とメカニズム

腸脛靱帯(ちょうけいじんたい)とは、太ももの外側をはしる筋肉と靭帯です。

骨盤の横から、すねの部分につながっています。

 

ランナーズニーの痛みは、この腸脛靱帯が炎症を起こすことにより発生します。

腸脛靱帯が大腿骨外側上顆(だいたいこつがいそくじょうが)という膝の関節部に擦れることで、痛みが発生するのが主なメカニズムです。

 

発生の原因は詳しくは解明されていませんが、オーバーユース(使い過ぎ)が痛みを引き起こすと考えられています。

・長距離走や、過剰なランニング
・筋力に対してクッション性の弱いランニングシューズ。
・平坦ではなく、坂道や整備されていない道でのランニング。
・筋肉の柔軟不足

など、さまざまな要因があわさって発症します。

 

そのため、

・準備運動が十分でないランナー
・筋力が十分ではないビギナー
・月間走行距離が200キロ以上走り込んでいる上級者ランナー

でも、誰でも同じように腸脛靱帯炎(ランナーズニー)が発生する可能性があります。

 

 

膝が痛み出したらどうする?ランナーズニーの発生初期は、冷却と安静が鉄則

ランナーズニーの症状が出たら、まず必要なのが「ランニングをやめること」です。

 

痛みが出ている場所を冷却し、炎症をおさえます。

靭帯への過度な負担により痛みが発生しているため、安静を確保することが鉄則です。

 

走っている間に「膝が痛いな」と思ったら、ランニング後にアイシングをしましょう。

そして、次のトレーニングでも痛みがあるようなら、無理せず走るのをやめます。1週間ほど休養期間をはさんで、様子をみてみましょう。

 

 

ランナーズニーの痛みがおさまってきたら…走り始める前に注意したい4つのこと

発生初期は、しばらく休めばランナーズニーの痛みも緩和されます。

ランニングを再開する際は、以下の点を気を付けてみると膝の痛みの再発に対処できます。

 

 

注意点1.ランニング開始前は、しっかりと柔軟を行う

筋肉の柔軟不足も、ランナーズニーが発生する要因となります。

特に、寒い冬の時期は要注意。寒さにより、筋肉が硬直しています。

すぐに走り始めるのではなく、柔軟体操で筋肉を温めてからランニングを開始しましょう。

 

 

注意点2.ランナーズニーの予防に!筋肉をほぐすおすすめのストレッチ

腸脛靱帯をほぐすには、お尻から太ももにかけての筋肉のストレッチが効果的です。

 

おすすめストレッチ1.足を組んでお尻を伸ばす

床に座り片方の膝を立てます。もう片方の足を膝にのせるようにし、お尻から太ももの裏側が伸びるように意識します。

 

 

おすすめストレッチ2.足を胸にくっつけるようにしてお尻と太ももを伸ばす

座った状態で、片方の膝を立て、もう片方は伸ばしておきます。その状態で、膝を立てた足をぐっと胸にひきつけます。

 

ストレッチは、長く行うのではなく1回10秒ほどにとどめます。左右5回づつ、走る前に行いましょう。筋肉をゆるめることで、関節や膝の故障予防につながります。

 

 

注意点3.膝の痛みとランニングシューズは関係している!?合った靴を履こう

ランニングを再開するまえに、もう一つ確認してほしいのが、ランニングシューズです。

あなたの足にあったものを履いていますか?

足のサイズや形だけでなく、クッションにも注目してください。

 

クッション性の薄いランニングシューズは上級者向けです。

デザインや形だけで選ばず、あなたのランニングレベルにあったシューズを選びましょう。

 

 

注意点4.ランニングコースを平坦な道に変える

坂道でのランニングも、ランナーズニーを引き起こす要因になります。

もし、普段のランニングコースに坂道が含まれているなら、しばらくは平坦なコースに変えるのもいいでしょう。

走るスピードを調整できるトレッドミルで、トレーニングをつむのもおすすめです。

 

 

ランナーズニーの予防に!足の筋力を高めるための筋肉トレーニング

痛みが改善し、走れるようになったら、柔軟だけではなく筋トレも普段の練習に取り入れてみましょう。

足の筋力をアップさせることで膝の故障を防ぐだけでなく、走力をあげることにもつながります。

 

 

おすすめの筋トレ種目1.スクワット

足の筋力を鍛える代表的な筋トレといえば、スクワットです。

太ももを中心に、足全体の筋力を高めます。

足の筋力が高まることで、走行中の膝への負担を軽減できます。

 

筋トレ初心者の方は、まずは自重(重りをもたないで)はじめてみましょう。

背中を丸めたり、左右に傾かないように要注意。

10回×3セットを、空いた時間に取り入れるだけでも変化があります。

慣れてきたら、バーベルやダンベルなどの重りを活用してみましょう。

 

 

おすすめの筋トレ種目2.ランジ

片足を前に出し、そのまま重心をかけて沈むランジはランニングに似た動作です。

お尻から太ももの裏側の筋肉を鍛える効果があるだけではなく、ストレッチ効果も期待できます。

体が硬く、膝の痛みの要因となっている人にも効果的です。

 

 

まとめ:痛みが引かなければ、無理せずお医者さんへ!

注意していても、膝が痛んでしまう。

そんなときは、無理せずにお医者さんへ。

専門家のアドバイスをあおぎましょう。

自己判断で無理なトレーニングを続けては、痛みがひどくなってしまいます。

日頃から自分にあった靴をはき、柔軟や筋トレでケガのリスクを下げましょう。

そして、しっかりと休養することがなによりの鍵です。

 

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