【タイム短縮】90分走の3つのおすすめな活用方法と具体的な練習方法

【タイム短縮】90分走の3つのおすすめな活用方法と具体的な練習方法
2019年2月22日 neopp

マラソンランナーがよく行うトレーニングに、「〇〇分走」というのがあります。

 

この〇〇分は、30分だったり、60分、90分、120分だったりするわけです。

距離やスピード、走り方ではなく、走る時間に主眼をおいた練習方法です。

今回はこのうち、「90分走」についてお話していきたいと思います。

 

なぜ90分走なのか?

それは90分走が、初めてのマラソン出場を目指すランナーから、サブ4ランナー、サブ3ランナーまで、幅広いレベルのランナーにとって意味のある練習だからです。

 

この記事では、90分を一定のペースで走りきる、「90分走の3つの活用方法」を紹介します。

 

 

90分走の3段活用1.ゆっくりペース

まずは、ジョギングペースよりもさらにゆっくりしたペースでの90分走です。

ジョギングペースの目安は「息が上がらない程度」あるいは「おしゃべりしながら走れる程度」です。

なのでそれよりもさらにゆっくりのペース、と考えてください。

 

 

90分完走ゆっくりペースで得られる効果

長くゆっくり走ることは、有酸素運動能力を強化することになります。

 

有酸素運動能力とは、

酸素を使って体内の糖や脂肪をエネルギーに変換しながら行う運動を有酸素運動と言い、強度が低く長時間継続する運動です。

有酸素運動をするときに、エネルギーに変換する能力のことを有酸素運動能力と言います。

 

有酸素運動を継続すると…

・毛細血管が発達し、血行循環が良くなる

   ↓

・効率的に身体中に酸素を運ぶことができるようになる

   ↓

・結果、長い距離をより楽に走ることができるようになる

 

このようにして、有酸素運動能力の向上が期待できるです。

 

上級ランナーが有酸素運動能力の向上を狙うには、90分では足りない場合もあると思います。

その場合には120分や180分などレベルに応じて時間は変更してみてください。

能力向上以外にも、ゆっくり走る練習は疲労回復やリフレッシュという効果も望めますよ。

 

 

90分完走ゆっくりペースは、どのようなランナーに向いているか?

このように遅いペースで長い時間走るトレーニング方法を「LSD(ロング・スロー・ディスタンス」とも言います。

LSDはすべてのランナーにとって意味のある練習法です。

 

特に初級者(ここではサブ3、サブ4、の呼び方に合わせて、初級ランナーを「サブ5ランナー」とします。)の場合、90分間一定のペースで走り続けることができたというのが大きな自信になりますね。

 

 

【目標タイム別】練習方法(ペース、頻度)と具体的な練習メニュー

サブ5ランナー

キロ7分30秒~8分程度のペースで走ります。

キロ8分ともなるとかなりゆっくりした走りになりますが、「遅すぎないかな?」と心配する必要はありません。

90分間走り続けるというだけで、十分に筋持久力の強化や、心肺機能の強化に効果があります。

頻度はおよそ月に2回程度が妥当だと思います。

 

サブ3、サブ4ランナー

キロ6分30秒~7分30秒ペースで走ります。

トレーニング例としては、週末初日にスピード系のトレーニングを行い、翌日にキロ7分前後での90分走を行います。

そうすることで、スピードトレーニングで負荷をかけた筋肉の疲労回復や、翌週のトレーニングに向けた気持ちのリフレッシュにもなります。

練習頻度は、他のトレーニングとの兼ね合いになると思いますが、こちらも月2回くらいでいいと思います。

 

 

成果を出すコツと注意点

この練習方法で大切なのは、ペースを守ることです。

上級者ほど、ジョギングよりも遅いペースで走るというのはなかなか難しかったりします。

気持ちよく走っていると、ついつい設定ペースよりも速くなってしまいがちです。

レベル別に適した設定ペースがあるので、それを守りながら走るように心がけましょう。

 

 

90分走の3段活用2.ジョギングペース

ジョギングペースというのは、ランナーのレベルによって変わってきます。

一般的に言われるのは「息が上がらない程度」とか「おしゃべりしながら走れる程度」です。

 

 

90分完走ジョギングペースで得られる効果

レースの2~3か月前など、練習量を増やして走り込みたい時期などに実施します。

基礎的な筋持久力のベースアップ、いわゆる「脚づくり」のための練習です。

 

筋持久力とは

どれだけ長く走れるか、といった能力を持久力と言います。

これに対して筋持久力とは、筋肉がどれだけ長く収縮運動を継続できるか、という能力のことを指します。

文字通り、筋肉に特化した持久力と捉えてください。

 

走り込みの時期の筋力強化は、ある程度走った距離に比例します。

90分という時間は、速いランナーならハーフを走れてしまうくらいの長い時間です。

初級者にはなかなかきつい練習になるかもしれませんが、頑張った分だけ走れる脚が身につきます

 

 

90分完走ジョギングペースは、どのようなランナーに向いているか?

90分走れる脚を持つすべてのランナーです。

サブ5の場合、キロ7分がマラソンのレースペースになるので、この練習がペース走も兼ねることになります。

 

 

【目標タイム別】練習方法(ペース、頻度)と具体的な練習メニュー

サブ5ランナー

キロ6分30秒~7分程度で走ります。

レース2週間~2か月程度前くらいの時期、週に1回から2週間に1回程度行うと良いと思います。

 

サブ4、サブ3ランナー

少し長めのジョギングと捉えていただければ結構です。

ペースはあまりこだわらず、走力によって5分30秒~6分30秒くらいの気持ちよく走れるペースで走ります。

平日はなかなか時間が取れなくて、ジョグもせいぜい60分以下、という方が多いと思います。

時間のある週末だけ、60分→90分に変えてみる、という程度でいいと思います。

 

 

成果を出すコツと注意点

ランニングフォームに気を付けて走りたいです。

ジョギングペースの練習だと、気持ちよく走れるだけに気を抜いた練習になりがちです。

せっかく長い時間を走るのですから、有意義なものにしたいですよね。

 

フォームがうまく維持できていないと、ペースも安定せず、レース後半のバテにつながってしまいます。

腕の振りや腰の位置など、最後までランニングフォームが維持できるか、注意してください。

 

 

90分走の3段活用3.レースペース

大会に出場する上で、レースでの目標ペースの設定は大変重要になります。

目標とする完走タイムから逆算して、レースでのペースをあらかじめ確認しておきましょう。

 

 

90分完走レースペースで得られる効果

目的は、

レースペースを体に覚えこませる
・レースペースに耐える筋力を身に付ける

事です。

 

実際のレースでは上り坂や下り坂があったり、本番の緊張感や、周りのランナーのペースに惑わされることもあります。

設定したペースで走り続けるのは、なかなか簡単ではありません。

そこで、目標ペースを体に刷り込ませるための訓練が必要となります。

 

また、レースのスピードで走り続けられる筋肉を養っておくことも大切です。

サブ4より速いタイムでゴールを目指すのであれば、長く楽に走るだけの筋肉だけでは十分とは言えません。

 

 

90分完走レースペースは、どのようなランナーに向いているか?

タイムは気にせずとにかく完走だけできればいい、という方にはあまり必要ありません。

サブ4より上を目指すランナーに有効なトレーニングです。

 

 

【目標タイム別】練習方法(ペース、頻度)と具体的な練習メニュー

サブ4ランナー

フルマラソンを4時間で走るには、キロ5分41秒以下のペースで走る必要があります。

 

従って4時間を目標タイムにするのであれば、キロ5分30~40秒くらいに設定して練習します。

レース2週間~2か月程度前くらいの時期、週に1回から2週間に1回程度行います。

 

サブ3ランナー

フルマラソンを3時間で走るには、キロ4分16秒以下のペースで走る必要があります。

 

従って3時間を目標タイムにするのであれば、キロ4分10~15秒くらいに設定して練習します。

レース2週間~2か月程度前くらいの時期、週に1回から2週間に1回程度行います.

 

 

成果を出すコツと注意点

レースペースを体に覚えこませることが大きな目的なので、それを強く意識します。

そのためには、少しペースを上下させてみることも有効です。

 

これくらい力を抜くとこれくらいペースが下がる、あるいは、これくらい頑張るとこれくらい上がる、といった感覚を身に付けておくとレースでの強みになるからです。

 

大会本番では何かと想定外のことが起こります。

前半思い通りに走れなかった場合に、後半でペースを調整したい、という時もありますよね。

そんな時に、自分で走るペースをコントロールできる感覚があると良いですね。

 

 

目的、目標によって変わってくる90分走のすすめ

いかがでしたか?

90分走を練習に取り入れるなら、

・ゆっくりペース
・ジョギングペース
・レースペース

と、3段階での活用方法があります。

 

90分走と言っても、ただ長い時間を走れば良いという事ではありません。

皆さんの目的や目標によって、練習の内容やペースも違ってきますので、レースまでの日数を考えて、練習の強度や頻度、目的に合わせて練習ペースを選択してみてくださいね。

 

 

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