コロナウイルスの感染を予防しながらランニングを楽しむ方法

コロナウイルスの感染を予防しながらランニングを楽しむ方法
2020年5月13日 鳥北 舜斗

新型コロナウイルスの感染拡大が続いていますが、みなさん、しっかり外出を自粛して拡大抑止に協力していますか?学校が休みで数時間置きに「腹減ったー」「なんか食べるものー」とピーチクパーチクうるさい子供たちのために、食料調達に走り回っている鳥北です。正直いって、ランニングより疲れます。そして、ストレス解消にもなりません。

 

しかし、外出自粛といわれても、ずっと家の中では気が滅入るし、たまには外にでて体を動かしたくなりますよね。大きな庭がある豪邸に住んでいる人なら、庭を走り回れば気分転換になるでしょうが、都会に住む人は、なかなかそうはいきません。

 

そうなると、やはり公園やランニングコースを走ってみたくなりますよね。政府だって、外出自粛とはいっても体を動かして健康を維持してくださいって言ってますから。とはいっても、外を走って新型コロナウイルスに感染したりしないか、ちょっと不安ですよね。

 

そこで、今回はランニングをしても新型コロナウイルスから身を守れるのか、もし危険があるのならどう対策をすればいいのか、安全なランニング方法を調べてみましょう。ウイルスから身を守るには体力も必要ですからね。

 

 

新型コロナウイルスの恐ろしさとは

さて、そもそも新型コロナウイルスってなんだかわかりますか。新型っていいますけど、何の新型なんでしょう?

 

もともとコロナウイルスは一般的な風邪のウイルスで、種類によってヒトに感染したり、動物に感染したりします。でも、中には新型コロナウイルスのようにヒトに感染し、重篤な症状を引き起こすものがあります。

 

ご存じの方も多いでしょうが、新型コロナウイルスに感染したときの症状は風邪やインフルエンザに似ています。発熱や鼻水、せき、喉の痛みなどです。「食べ物のにおいや味が分からない」といった嗅覚や味覚の障害が起こるとも言われていますね。そして、軽症ですむ人もいる一方で、肺炎になってしまう人もいます。肺炎になって検査を受けたら、コロナウイルスに感染していたという話はよく聞きますよね。

 

そして、肺炎になると急激に重症化することがあります。残念ながら亡くなってしまう方は、多くが重症化した肺炎が原因のようです。最初の頃は、ほかにも病気を抱えている人が重症化しやすいと言われていましたが、「どうもそうではない」とも言われるようになってきました。ウイルスが変異したことによって、重症化しやすい種類のウイルスが生まれたなんてことも言われています。

 

ほかにヒトにとって危険なコロナウイルスとしてはSARS(重症急性呼吸器症候群、サーズ)、MERS(中東呼吸器症候群、マーズ)があります。SARSやMERSより新しいから新型コロナウイルスというんですね。いずれ、きちんと名前がつくのでしょう。中東地域で流行したから「中東(Middle East)呼吸器症候群」なので、最初に発生した場所から「武漢(Wuhan)呼吸器症候群」にするのでしょうか?でもWHRSってなんて読むんでしょう?

 

まあ、中東諸国ではMERSとよばれるのを嫌がっているそうですし、中国も「武漢ウイルス」って呼ぶなってWHOに言っているらしいですから、どうなるかわかりません。

 

名称はさておき、この新型コロナウイルス、毎日新聞やテレビで報道されていますが、ほとんど正確なことはわかっていません。「もともと病気がある人が重症化しやすい」とか「ウイルスには数種類ある」とか言っても、今の段階では「そう考えられる」というだけです。相手は目に見えないので、これも仕方ありません。

 

感染防止対策も、「インフルエンザや風邪対策には有効だから、徹底的にやりましょう」と言っているだけで、本当のことはわかりません。治療法や薬についても「他の病気に効くから、新型コロナにも効くだろう」と投与しているだけですから。つまり、感染予防も治療も手探りでやっているのです。だいたいMERSだって、まだわからないことは多いし、ワクチンも治療法もないんですから。

 

だからね、今は患者の数を減らし、お医者さんが冷静に治療できる環境を整えることが大切なんです。そうすれば、治療法の研究も進みますしね。そのための外出自粛要請なんですよ。

 

とはいっても、「外出自粛」だと言って家の中に閉じこもってばかりいれば、運動不足になりますし、ストレスもたまります。病気に負けないよう体力をつけて、病気への抵抗力を高めようと思っても、運動できないのでは困ってしまいますね。ですから、国も屋外で運動や散歩は外出自粛の対象にならないとしています。

 

 

ランニングをしていても新型コロナウイルスに感染する?

運動をすることは大切なのですが、運動をしたせいで新型コロナウイルスに感染しては元も子もありません。ランニングをしていて感染することはあるのでしょうか?

 

ランニングは屋外で行います。広々とした公園で走っていれば、感染しないだろうと思う人もいるかもしれません。でも、必ずしもそうだとは限りません。油断は禁物です。

 

コロナウイルスの感染経路は、感染者のくしゃみや咳、つばなどによる「飛沫感染」と、ウイルスに触れた手で口や鼻を触ることによる「接触感染」だと考えられています。だから、友達やグループで固まっておしゃべりをしながら走ったり、隣を走っている人がくしゃみをしたりすると、感染してしまうかもしれません。「ちょっと疲れたから」といって近くの手すりなどをつかんで、手にウイルスがつくと感染のリスクが大。どこにウイルスが潜んでいるか、わかりません。

 

ですから、外でランニングをするときも、十分気をつける必要があるのです。

 

 

ランニング中のコロナウイルスの感染リスクを抑えるには

外出自粛要請がされている中、屋外でスポーツする際の注意点について、スポーツ庁は次のようなパンフレットを作成して注意を呼びかけています。

スポーツ庁 安全に屋内・屋外で運動・スポーツをするポイントは?

 

では、どんなことに注意したらよいのか、具体的に見ていきましょう。だいたい次の4つのポイントが大切です。

 

 

人混みを避ける

最近、よく聞きますね。「三密」を避ける。何のことかわかりますか。3つの秘密ではありませんよ。

 

密閉・密集・密接を避けるということですね。あと、密会もいけません。外出自粛期間中は家族と過ごしましょう。

 

ランニングは屋外でやるので、密閉空間になることはなく大丈夫。でも、問題は密集・密接です。普段ランニングコースとなっているような場所は、結構人が集まっていて密集状態になっているようです。

 

確かにいつも走り慣れているコースを走りたくなりますが、ここはぐっとこらえて、誰もいない場所を選んで走りましょう。または、誰もいない時間帯を狙うとか。走ろうと思ったコースにランナーが多かったら、諦めて帰ることも大切です。

 

 

他人との間隔を開ける

最近、スーパーによっては「店内に入れるのは家族の代表1人だけ」というところもあるようです。実はランニングも同じ。走るときは1人で走りましょう。どんなに仲がいいカップルでも、すぐ近くを並んで走ってはいけません。距離を取って離れて走りましょう。

 

では、どれぐらい離れていればいいのか。最近よく聞きますよね、ソーシャルディスタンス。「2メートル離れてください」と言われます。

 

でも、2メートルというのは、スーパーのレジで順番で待っているなど、じっとしているときの距離。走っているときは、もっと距離をあける必要があるそうです。

 

オランダのニュースを日本語で伝えてくれる「ポートフォリオ」というWEBメディアによると、オランダのアイントホーフェン工科大学とベルギーのルーベン大学が、走っているときに人の口から飛んだつばなどがどのように飛び散るのか調べたそうです。

 

すると、走っているときは後ろにスリップストリームというらせん状の気流ができて、つばなどが遠くまで飛ぶそうです。ですから、すぐ前を走っている人がもし感染者なら、あなたはウイルスまみれになっているかもしれません。

 

実験に関わった教授によると、ジョギングで10メートルから20メートルの間隔が必要だそうです。カップルにはつらい距離かもしれませんが、今は我慢しましょう。

 

でも、スリップストリームと聞いて「サーキットの狼」を思い出したあなた、私と同年代ですか?

 

 

口と鼻を覆う

コロナウイルスが広まり始めた当初は「マスクなんて意味がない」などという声が海外から聞こえてきたものですが、今では世界中の人がマスクをしています。ドイツやフランスなどヨーロッパでは、外出時や登校時にマスクの着用を義務づける国が増えているそうです。

 

ランニングをするときも、できるだけマスクをしたほうがいいでしょう。でも、マスクをしているとどうしても息が苦しくなりますよね。息が苦しくなると、酸素を取り込みにくくなり、心臓や肺に負荷がかかります。肺活量を高めるために、わざとマスクをつけてトレーニングをする方法もあるくらいですから。

 

ですから、マスクをつけたまま普段と同じように走ると具合が悪くなってしまうかもしれません。十分気をつけてください。

 

マスクをつけたトレーニングの話をしたので、ついでにトレーニング用マスクを紹介しましょう。

 

 

 

立体構造で呼吸がしやすく、高機能5層式フィルターで有害物質を防いでくれるそうです。もちろん、手洗いもOK。

 

また、マスクについては、こんな方がこんなことを言っています。

 

 

iPS細胞でノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥先生ですね。先生が言っているバフ(Buff)というのは、スペイン・バルセロナで生まれたチューブ型のネックウエアです。もともとは、バイク用につくられたそうで、首から口元で覆うことができます。他にも頭からかぶったり、ヘアバンドやリストバンドなどに使ったりできるとして、世界中で人気となりました。

 

厳密に言うと、Buffはブランド名なのですが、首から口元まで覆えるフェイスカバーをバフというそうです。これなら、マスクよりは息がしやすいかもしれません。おしゃれなデザインなものも多く、男女問わず使えます。ただ、今は品薄ですぐには手に入らないかもしれません。

 

 

 

 

ランニングが終わった後はしっかり手洗い。コロナの感染を予防する。

そして、感染予防で大切なのは、手洗いです。鼻と口を覆っていても手にウイルスがついているかもしれませんからね。鼻や口からウイルスを吸い込むことが感染の原因となりますが、ウイルスのついた手で口や鼻を触っても感染することがありますから。ランニングが終わって家に帰ったら、すぐに手を洗いましょう。

 

手洗いは石けんをつけてしっかりと時間をかけて。手洗いの動画もピコ太郎やジャニースの手洗いダンスなどさまざまなありますが、ここではこれでいきましょう。

 

 

コロナ関連の災害派遣でも奮闘いただいている陸上自衛隊の手洗いです。大勢の感染者を出したクルーズ船「ダイアモンド・プリンセス号」にも陸上自衛隊は派遣されましたが、隊員の中から1人も感染者を出さなかったそうです。

 

以上、ランニングをするときは4つ注意点をしっかり守って、感染を防ぎましょう。えっ、ここまで徹底できそうにない?うーん、そういうときは、諦めて家の中でできるストレッチや簡単な筋トレで我慢しましょう。しばらくの間は辛抱で。

 

 

危険だけど体力作りも大切。ランニング時は万全なコロナ対策を。

目に見えないウイルスが世界中に広がる中、用もなく外を出回るのは危険です。「自分は大丈夫」と思っている人もいるでしょうが、気づかぬままウイルスを運んでいる可能性だってあります。そして、それで知らない誰かを発症させてしまうかもしれません。

 

とはいっても、ストレス解消や体力維持のための運動も大切。新型コロナ感染が心配だからといって、家にこもり、食べて寝てばかりいたら運動不足で太ってしまいます。家飲み続きでコロナ太りになっても困りますね。

 

ですから、ランニングなどで体を動かすことも大切です。でも、場所や時間を選び、対策もしっかりして楽しみましょう。なんだか矛盾しているようですが、仕方がありません。

 

今年はさわやかな初夏の風を切って走ることは、なかなか難しいですが、来年、また心弾むような初夏を迎えられるよう頑張りましょうね。

 

 

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